【前回の記事を読む】「上裸の男が公園で筋トレ」…アメリカでは当たり前の光景だが、日本でこれをやった場合どうなるか…

第8章

8-1.筋トレは仕事には使えない、が

「筋肉がついたカッコイイ身体」→「仕事ができる」ではない。

色々できる人が「筋トレする」→「仕事や生活がさらに充実」。

これが真実である。筋トレを頑張って筋肉がデカくなっても、それは仕事の能力の向上には、全く関係ない。

筋肉さえあれば、各種スポーツが万能か? そう問われれば、違うとあなたは答えるはずだ。むしろテレビの影響で、過度な筋肉があっても技術に勝てない、筋肉達磨が洗練されたアスリートに打ち負かされる映像を観てきたはずだ。

筋肉は筋肉だ。スポーツには、ましてや仕事の能力には関係しない。この誰でも分かる法則を、筋トレ漬けになった人々は理解していない。

YouTuber、ジム経営、アパレル販売などの分野で、文字通り筋肉で成り上がった人は確かに存在する。その最たる例は、みんなご存じのアーノルド・シュワルツェネッガー氏だ。

オーストリアの田舎から、ボディビルディングを始め注目され、アメリカに渡り世界大会(ミスターオリンピア)で7連覇し、ハリウッドスターとなり、州知事(規模で言えば、日本の総理大臣に近い)に成った。

まさに筋肉で成り上がったと言える。もちろん、彼にはアーノルド遺伝子と呼ばれるほど肉体的素質があった。それに加えて、魅力的なルックスや知性があったことはここにつけ加えておく。

それに一昔前までは考えられなかったが、徐々に日本でも筋肉で成り上がる、筋肉で飯を食う人は、少しずつだが生まれてきている。

努力(これが24時間求められるので99%の人が挫折する)さえすれば、かつ肉体の素質が一定以上あれば、ほぼ間違いなく筋肉である程度稼げるようになるのもまた事実である。

これまで全く運動してこなくても、圧倒的な肉体的素質があれば、30代からでもプロカードを取得することはできる。そんな人は実は多い。

原因と結果はほぼ=イコールで、運の要素が限りなく小さい。しかし、想像を絶する献身が求められる。これが競技としての筋トレの過酷な姿だ。

しかし、それは極々一部である。果たして、自分が成れるのだろうか? その問いは、今から野球を始めて、プロ野球選手になれるかどうか?と同義である。成れないのだ。よって、今から筋トレを始めても、それで食っていくことはできない。しかも仕事にも役立たない。

じゃあ筋トレは無駄なのか、という話になる。

しかし「無駄にはならないからとりあえず筋トレしろ」というのが本著の結論である。性急に結果を求めるな。今すぐ役に立つか立たないかだけで物事を判断するな。

筋トレをした先に見える景色は、ひと山越えてみないと見えないのだ。