病気になっても終わることのない介護
私は10年前から、2型糖尿病を患っています。
毎日のように、自分で自分に注射針を刺しながら暮らしています。
かなり時間が経ってから大きな病院で検査を行ってわかったのですが、私は生まれた時点で、染色体が完全には揃っていなかったそうです。
そのせいでしょうか。現在に至るまでさまざまな病気やケガに見舞われて、人生の中で健常だった時がありません。
母のお腹から1800グラムで生まれて、幼少期は小児喘息(ぜんそく)を患い、生まれつき関節の発達が遅れていたのか、右膝の脱臼を11回繰り返し、今もサポーターなしでは歩行が困難です。体が弱かったため、ほとんど体育の授業に出たことがありませんでした。
反抗期の頃の私は、親に向かって「あたしは、産んでくれって頼んでないわよ」と言ったものです。
そして、今の私の体には、いくら取り除いても腫瘍が新たにできてきます。
これまで、いろいろな偏見に晒(さら)されてきました。特に、糖尿病に関する差別はひどいものがありました。
「感染しますか?」と、聞かれたことは数知れません。
「もう注射針を刺すようになったら終わりよね」とも周りの人に言われました。インスリン注射には誤解と偏見が根強く残っていて、糖尿病末期の患者が使用するものと考えている方が多数存在します。しかし、決してそうではありません。
私は生きたかったから、インスリン注射を受け入れたのです。
次回更新は1月8日(木)、18時の予定です。
同じ作者が描く人気小説
2024年7月 GLOランキング独占の話題作✨
傷つき、踏みにじられ、それでも前を向くしかなかった。
そんな経験がある人ほど、胸に深く刺さる一作です。
『泥の中で咲け』
第1回記事 担任の女教師から言われた差別的なひと言。そして、いじめ。僕は高校を2か月でやめた
親を想う気持ちが、こんなに複雑だったなんて✨
永年の介護生活と、両親を見送った後に見えた“本当の愛”とは――
共感が止まらない、人生の本質に迫るエッセイ。
『不完全な親子』
第1回記事 両親の葬儀では涙が一滴も出なかった。今までにいっぱい泣いたから――20年続いた母の介護。もちろん悲しい気持ちはあったが…