認知症になることはいけないこと?
認知症になることは、いけないことなのでしょうか。
これは、あくまでも私個人の考えですが、何もかも忘れてしまった方が幸せだと思う時があります。
もちろん健常ならば、その状態を持続なさった方が望ましいですが、重い病気を患っていて快復の見込みがない場合、頭がしっかりしていて自分の体の状態が認識できてしまうと、人生に絶望するしかないのではないでしょうか。
認知症は、神様がくれた最後のご褒美という言葉を聞いたことがあります。忘れるという行為は、高齢者すべてにとって、最終的な妙薬なのかもしれません。
認知症を予防できる段階ならば、予防するのもひとつの方法ですが、人間は年齢とともに自然に任せることでいい結果を生むこともあると考えます。
どの高齢者でもそうだと思いますが、私の両親ともに、自分が認知症だとは認めていません。
母は自分の実家に帰って、普通に生活できると信じていますし、父はNISAでひと儲(もう)けできると信じています。そして、私はいずれも不可能な現実を、おそらく誰よりも認識しています。
歳を取ることは悲しいことです。できていたことができなくなるのですから。同時に歳を取ることは優しいことだとも思います。よくないことを忘れ、よかったことだけを、頭に残すことができるのですから……。