【前回の記事を読む】2008年、秋葉原で起こった悲劇。私がまず思ったことは、"加害者の気持ちが手に取るようにわかる"だった。
第一章
やっと始まった私の人生――人がいっぱい大都会
千葉の市川の寮の二人部屋に入る。
日本橋のメリヤス問屋の社長が同じ長野の方というだけで安心してやってきたのだ。
初任給は39000円、寮費が1か月5000円で、朝夕食あり、昼は会社に食堂があるので、初めてのお給料は何に使おうか迷ったのを思い出す。
みんなミニスカート。かなり短めだった。朝の通勤電車はみごとにぎゅうぎゅうで身動きなどとてもできない。だいたい車掌さんが押し込んでやっと乗れる状態なのだ。
知らない人がピタッ!!とくっついているが、がまんがまん。
後ろは見えないが、何か男の人のようで、手が下の方へ動いているのだ。電車がゆれる中をこれでもかこれでもかと、同じ人がくっついてくる感じがたまらなくつらかった。顔が見えないからひたすら耐えた。耐えているうちに駅に着くのだった。
しかしながら、あまりに女性の被害が多いため、今は、セクハラといってかなり取り締まられるようになった。
そして、女性専用車までできた。
それなのに、私は変かな。女性専用車は大嫌い。女は怖い、女同士の気持ちの張り合いにはとてもいやなものがある。私だけかもしれない。できれば、女性専用車には乗りたくない。
それにしても田舎のように毎日同じ人に会うことはまずない。
これが、とても気が楽で自由なのだ。