したがって、今度は皆様が奉仕をする側に回らなければならない。そうすることによって、皆様自身の今後の生活の安定もできる。しかし、昨日まで周囲から奉仕を受けていた者が今日から百八十度の方向転換をして社会に役立つことができるだろうかと不安になるであろうが、心配することはない。

ある一つの企業が存在するのは、その地域社会に何らかのお役に立っているからである。企業には経営理念があって、地域社会に奉仕をし、その結果として企業も繁栄していくという社是を持っている。

組織の中で分業的な力を併せれば個々に一人が発揮する効果よりもはるかに効率の良い大きな成果を上げることができる仕組みが企業にはある。その組織の一員として活躍すれば十分に社会貢献ができるし、その結果として、自分の生活も安定するようになる」

自分たちで「生きがいとは何か」を討論したあとでこの話をすると、皆、共通の認識を持つようになっているので、新入社員であっても納得できるようであった。

以上は、私が現役時代に行った新入社員教育の一コマであるが、この章のテーマである「マズローの欲求の段階から見た生きる目的」に戻ることにしよう。

〈「生き甲斐とは?」のテーマで結論を出すまでの手順〉

各人が過去の体験談、うれしかったこと、充実感を持ったこと、楽しかったこと、幸福感を持ったことなどを発表する。記録係がカードに記録して「小分類」し、分類係が同様のものを集め「中分類」して、表に張り付ける。中分類に共通する要素を見出すと結論が出る。(図2参照)

 

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