【前回の記事を読む】「それがご縁なのよ」——としゑさんの喫茶『トマト』がなくなっても、人と人との小さなつながりは続いていた

としゑさんの喫茶店と私

としゑさんが「明日は10人の予約で忙しいから、時間をずらしたらいいよ」と言った。

「分かった、1時過ぎに来るわ」

りりりーん。

「来週の火曜に6人ですね。お待ちしてます。ありがとうございます」予約が入った。

「来週も忙しいわ」私も何故か嬉しかった。

約1年後の秋晴れの日、電話が掛かってきた。としゑさんの携帯電話で娘さんだった。

「すみません。今日、母が入院したので、暫くお休みします」

「えっ、どうされたんですか」

「クモ膜下出血だったんです。でも、処置が早かったので大丈夫なんです」

私はびっくりした。あんなに元気だったのに、無理していたのか。メールなら、元気になってから見られると思って、お見舞いと励ましの言葉を送った。

1ヶ月程したら、「来月から始めるから大丈夫です。又来て下さいね。でも、(火)(水)(木)しか、営業しないことにしました」とメールの返事が来た。ほんとに嬉しかった。

また、トマトに行けることをみんなに知らせた。それからは、週1、2回行っていた。