【前回の記事を読む】店の奥で寄り添って笑う二人――それが彼氏と“あの女”だと気づいた瞬間、歓迎会どころではなくなり……

不可解な恋 ~彼氏がお見合いをしました~

こうやって俊雄さんを毎回誘っているの? 他の人の彼氏にこんな事を言うなんて、信じられない! ましてや今言うなんて、私に喧嘩を売っているのも同然じゃない!

怒りの沸点を越えそうになる。

私はたまらず席を立って、俊雄さん達のテーブルに向かおうとすると、南君に腕を掴まれて止められた。

「南君、放して」

「俺が行くよ」

「え?」

そう言うや、南君はひらりと二人の席に行ってしまった。

「悠希さん、だっけ? 人の恋人を誘うのは良くないと思うよ。かえって嫌われるよ~」

「あら、高岡さん。貴方は私の味方でしょう? どうしてそのような事を言うのかしら?」

「誰も味方なんて言ってないよ。恋愛相談に乗るとは言ったけどね。俺は亜紀ちゃんの味方」

「俊雄さん、この方なんですわよ。彼女と関係を持ったのは」

俊雄さんが勢い良く席を立つ。

「君が亜紀を――」

「おっと待った。振られたよ? しっかりと。フラフラしているのは彼氏さんの方じゃない? こんな風にデートとかしてさ」

「デートなんかじゃない!」

俊雄さんが声を荒げる。でも、それ以上の言葉はなかった。

「私はおデートだと思っていますわ。だって、キスだってしてくれましたし」

頬を赤らめて悠希さんが言う。

「いや、あれは君が体勢を崩して、それを支えようとした時に偶然――」

「お嬢さん、あんたさー、意外と計算高い? まぁ、何にしても好き合っている二人の間に割り込んで切り離そうとするのは、良くないよ。ほら、人の恋路を邪魔するのは野暮ってもんだろ?」

「私の方が俊雄さんに合っていますわ。だって、ふふ、私と俊雄さんは心も体もぴったりなんですもの」

ああ、やっぱり我慢ができない。