俳句・短歌 短歌 自由律 2020.09.19 句集「愛のままで咲く」より三句 愛のままで咲く 【第8回】 馬場 美那子 “こぼれる愛 からめた指の すき間から” 十七音に込められた、愛と感謝の川柳句集 母へ、恋しい君へ、愛犬へ、かけがえのない日常へ。やさしく、時に激しい愛の詩。 5章からなる川柳句集を連載にてお届けします。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 母の背を眺める時の小さい幸 懸命にインコに話す母の背 ブチブチと粒マスタード母の愚痴
小説 『サトゥルヌス[注目連載ピックアップ]』 【最終回】 花田 由美子 「死んだ妹は、息子さんの子を宿していました」遮断機の下、妊婦が倒れていたことに誰も気がつかず、母子ともにそのまま… 【前回の記事を読む】海外出張から帰国した父と、1年ぶりに再会…父には現地の女性との間に子供ができた疑惑があり…二〇一〇年 悌「こんにちは、あの、加藤さんですね、私は孝一さんの友人の鈴木タカコの兄、鈴木ヤスシと申します」高齢女性にしては背の高いシルエットが目的の人だと確信した。玄関わきに咲き誇る紫のシャクヤクのように真っすぐな背筋をしている。自分に目を上げるその顔の、シワの深さもシミの多さも、彼女…
小説 『紅の記憶 武烈と呼ばれた天皇』 【第4回】 青葉 こと 武烈天皇の残虐な記事を読み上げる不比等――顔を真っ赤にしたのは、その記事を書いた男たちだった 【前回の記事を読む】女性を巡って臣下と争った武烈天皇……問題となるのは史実と大きく異なる“年齢”だ「“冬十一月十一日、大伴金村連(おおとものかなむらのむらじ)が太子に申し上げるのに、「真鳥の奴をお討ちなさい。仰せがあれば討伐いたします」という”“そして大伴大連が兵を率いて自ら将となり、大臣の家を囲み火をかけて焼き払った”“真鳥大臣は自分の計画の失敗を知り、逃れがたいことを悟った。計画は挫折し望み…