例えば、スコットランドは1990年に精神病院 26万人の入院者をこの方法で 2010年代には、犯罪を伴う精神病者を含めて1.6万人に減少しています。この方法は世界的に広がり、各国で精神病院を減少させています。

しかし日本は、精神病院の入院患者が約 27 万人と世界一の入院患者数で、「社会的入院」と言われ、日本精神科病院協会長は、認知症患者を入院させて精神科ベッドを守ることを伝達し継続維持を求めています。

憂慮すべき次の世代の健康状態は、危機的状況です。すでに 2007 年の新聞に、「小1プロブレム」や「中学生の4人に1人は『うつ状態』」や「ネットカフェ調査から見えて来た青年の仕事と生活の困難―ネットカフェ調査の特徴とまとめ」注1)

「退化する若者たち 歯が予言する日本人の崩壊」注2)、「ひきこもりの国 なぜ日本は『失われた世代』を生んだのか」注3)等に見られる通りです。

さらに、高齢期の生活を支える所得保障としての国民年金保険料納付率は、年々低下し、国政や統一地方選挙の投票率も年々低下して社会的健康障害も深刻です。

ハビリテーション不足の成人が加齢して高齢期に入り、そのままリハビリテーションを受ける状況が生まれています。


注1)全国青年雇用大集会実行委員会「賃金と社会保障」p16-18 2007年

注2)丸橋 賢「退化する若者たち 歯が予言する日本人の崩壊」PHP新書 2006年

注3)ジーレンジガー マイケル著、河野純治訳「ひきこもりの国―なぜ日本は『失われた世代』を生んだのか」光文社 2007年

 

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