6-7.Tシャツビジネスとファンベース

筋トレYouTuberは、登録者が増えるとオリジナルTシャツを作りはじめる。それが成功すれば、パーカーやパンツ、バッグなどアイテムを増やしていく。これは筋トレ配信者だけでなく、多くの分野のYouTuberやインフルエンサーに共通する事実だ。

あなたはそれを、買わなくていい。

トレーニングウェアは、機能性のある一着で十分だ。

そもそも、考えて欲しい。なぜYouTuberがデザインしただけの綿のTシャツが売れるのか? 品質、価格、デザイン含めたコストパフォーマンスは、どう考えても大手企業の製品の方が優れている。

品質ならユニクロの方が良いし、ナイキやアディダスの方が運動における機能性は高いだろう。

それでもYouTuberやインフルエンサーのグッズ(Tシャツ)は売れる。

それは、品質や機能性とは別の分野の勝負をしているからだ。

格安生地にロゴをプリントしただけのTシャツ、これはシャツでないのだ。簡単に言うと御布施や投げ銭に近い。

その販売者のこれまでの活動、人格や容姿に対しての評価なのだ。

動画が再生されるだけでも、0.01円ほどの利益となるが、それ以上に、配信者は自分への注目を求めている。その思いに応えたのが、スーパーチャットを代表とする投げ銭機能である。しかし、投げ銭を求めるのはあからさまである。

もらう側としても、どうしても罪悪感や守銭奴のイメージを拭い去れない。お金そのものをやり取りするのは少々品性に欠けるというのが双方に共通する気持ちだろう。

そこで、お互いが気持ちよく、応援し応援されるシステムとして、Tシャツがある。

あなたが目指しているのは、誰かの応援ではない。自分への投資のはずだ。

Tシャツを買うお金があったら、卵を1パックいや10パック買おう。

しかしながら、この商法から学べることもある。