「まあ、ね。共感はできないよね。高いお金出して、喧嘩とかしながら準備してさ、幸せです～ってアピールしてさ、馬鹿みたいだなとは思うよね。だいたい離婚率が全国トップのこの県では、二組に一組が離婚しているんだよ。ほんとバカみたい」
「あ、それ知っています。でも結婚式をした組って、していない組より、婚姻継続率が格段に高いっていうのも聞いたことあります。それはなんか分かる気がしますよね」
私は一回目の結婚で離婚した側だったから、二分の一の確率だとしたら、今回は継続するのだろうか。そもそも事実婚だから、カウントはされないのだろうか。
そんなどうでもいいことを考えながら、私たちは仕事の愚痴や、日々生まれてきて消化しきれていないネタたちを披露し合って楽しんだ。
そこでは私は最近始めた風俗の話や、面接をわざわざ東京まで受けに行った話をしなかった。私の見せたいところだけを見せ、見せたくないところは触れなかった。
合意
私たちにはもう別れの時間が迫っていた。私は保育園の迎え。米ちゃんはレオ君との待ち合わせ。
保育園までかかる時間を考えれば、あと十五分ほどでここを出なければならない。今日の本題を、ちゃんと消化しなければ。
次回更新は11月10日（月）、19時の予定です。
【イチオシ記事】彼と一緒にお風呂に入って、そしていつもよりも早く寝室へ。それはそれは、いつもとはまた違う愛し方をしてくれて…
【注目記事】（お母さん！助けて！お母さん…）―小学5年生の私と、兄妹のように仲良しだったはずの男の子。部屋で遊んでいたら突然、体を…
