スタートは地道な成功の積み重ね

進んでいる方向が正しいとしたら、また、それを経営層が理解したとしたら、XVL活用ソリューションを順次適用して、地道に成功を積み重ねていくことも可能になる。たとえば、作業指示書では以下の手順が考えられる。

① 3Dデータを使ってデジタル作業指示書を作成してみて、アナログ手法よりも優れていることを確認する

② 国内工場にデジタル作業指示書を展開し、好評なら、適用製品を拡大する

③ さらなる効率化を目指して、製造(BOM:BillofMaterials)や製造手順(BOP:BillofProcess)を3Dとともに整備するためのプロセスとシステムを作る

④ CADでの設計変更に作業指示書が追従する仕組みを導入し、設変時の効率性も実現する

⑤ Web3D配信で作業指示のマルチブラウザ表示をし、さらに、多言語対応することで海外工場に展開する(QR10)

⑥ 同じ手順書をVRで確認し、作業教育にも利用する(QR11)

⑦ 同じ手順書をARで現物上に映し、めったに製造しないものでも手順を間違えず、組み立てられるようにする

このように現場で小さな成功を積み重ねていくことでDXへの自信が生まれ、さらなる改善へとつながっていく。  

その成功をサービスや工場のDXにも拡大していくことで革新の範囲が拡大する。さらに、それが関係会社をまたいだ変革となり、製品の最終ユーザーまでもがデータでつながれば、ビジネスモデルを変革する究極のDXへと続いていくのである。

DXの起点はデータ活用であり、データ活用の適用領域をどんどんと高めることで製造業DX×3Dに至る。川上から川下まで一気通貫でデータを使えるよう、それらのデータをXVLで標準化しておけば、これが自然に実現されていく。

写真を拡大 図3 - 3 作業指示書ツールから製造業DX× 3 D へ

 

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