畑の中に続くクネクネした遍路道に歩きお遍路さんはみあたらず、遍路道を独占しています。3番札所亀光山釈迦院金泉寺(こんせんじ)には、お寺の名前の由来になっている井戸があり、恐ろしい言い伝えが残っています。

4番札所黒巌山遍照院大日寺(だいにちじ)へは何度も道を間違えました。

道を行ったり来たりウロウロしていたら、遠くにいた方が近寄ってきて「昔の遍路道が残っているから」と、先に立って案内して頂きました。道案内の「おせったい」です。こんな時は、白衣に菅笠、そして金剛杖を手にしたお遍路姿が役に立ちます。境内は、新しい建物もないためか、昔ながらの落ち着いた佇まいを醸し出しています。

5番札所無尽山荘厳院地蔵寺(じぞうじ)のご本尊は、高さ5センチほどの勝軍地蔵菩薩(しょうぐんじぞうぼさつ)で、延命地蔵菩薩の胎内に秘められている秘仏です。武人の信仰が篤く、寄進で広大な敷地を有しています。

さらに畑の中を歩き進め、6番札所温泉山瑠璃光院安楽寺の山門を見たときは、疲れているわけでもないのに、とてもホッとして「着いた〜!」と、つい口に出てしまいました。

安楽寺は、1番札所霊山寺から手頃な距離に位置し宿坊もあります。安土桃山時代に川北街道沿いの「駅路寺(えきろじ)」に指定されています。四国八十八ヶ所の中で、現存する唯一の「駅路寺」で400年もの歴史を持ちます。

ようやく一日が終わりました。気持ちの高ぶりと遍路道を探す焦りで、余裕のない歩きお遍路初日でした。

 

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