【前回の記事を読む】「日本人」だからできたこと? 飛行機事故、乗員・乗客全員は殆ど無傷で避難できた。その理由は…
第一章 日本の社会・歴史
日本人の出自
世界を大別すれば、「文字のあった国」を、仮に「A組」、「文字のなかった国」を「B組」とすれば、文字のある国と、無い国との差は歴然としている。
「文字のなかった」人々は、例えば、「アイヌ」「インディオ」「アメリカン・インディアン」等々、今や辺境に追いやられ、見る影もない事にお気付きになるに違いない。
つまり、我々は、元々は「B組」だったけれど地理的な条件が作用して、偶然運命が、「A組」に変わった、という稀有な存在なのではないか。
この事を最初に認識して置く事が大切だ。今我々が、少なからず命脈を保っていられるのは、真に偶然の産物なのだ。そう言われてみれば合点の行く事も多いのではないか。
「A組」の方々は、「結果を予測して事前に対処する」という考え方だが、我々は、起こった事に対処する、と考える。大分改善はされたとは言え、「地震」等の対処を見ていれば良く解る。
しかしながら、「欠点」を克服する道はある。大事な事は、自分の欠点を良く認識し、事前に「克服」する為の「しかけ」を作っておく事だ。
繰り返しになるが、我々は元々「B組」であり、文字の発明された国から行き来出来る距離に無ければ、文字のない国々の人々と同じ運命を辿っていたかもしれないのだ。