【前回の記事を読む】世界がもし、「日本」だけなら? 国家間の競争も、戦争も無く、他国に干渉されることも無く…
第一章 日本の社会・歴史
ショック療法
日本の現今の凋落振りを見ていると、このまま行けば、奈落の底に落ちるのは必至だろう。その原因の一つは人口減少だ。毎年数十万人規模で人口が減っている。「人口」は国力だから、人口が減っているという事は、日本の国力が低下しているという事である。
今から数十年前、現在の人口減少を見越し、警鐘を鳴らしていた人は少なからずいた。が、問題は、何も手が打たれず、その弊害が露になって初めて、慌てふためく、という何時ものパターンになる事だ。
例えば、G7の構成国でなくなるとか、別の国が入れ替わるとか、国力の低下が具体的な現象が起こったときに初めて手を打っても、その時にはもう遅い。重要な事は、今より多くの人が、「このままではいけない」と思い、行動する事である。
その為には、目に見える変化が必要である。日本人が自らの手で「改革」を成し遂げた一例は、「明治維新」である。従って、「明治維新並みの改革」が、今必要とされている。
明治維新並みの改革とは、①版籍奉還(明治2年) ②廃藩置県(明治4年) ③廃刀令(明治9年) ④不平等条約の改定(明治27年) ⑤大日本帝国憲法の発布(明治22年) ⑥学制公布(明治5年) ⑦徴兵令(明治6年) ⑧地租改正(明治6年) ⑨殖産興業(明治初期~) ⑩近代的立憲君主国の確立(明治22年)、等々であった。
今、明治維新の改革に匹敵するとすれば、例えば、変化を目に見える形で示す為①首都を、東京から関西に移す ② 不要になった東京の「国会議事堂」を議会博物館にして、関西の国会議事堂は、新たな視点で作り変える ③ 外国語教育は、すっぱりと諦めて、現代のデジタルの技術を利用する ④ 徳政令を出して、国の借金を半減して、国民が等しく背負っていた荷を軽減する
⑤法改正をして、住宅の寿命を長くして、最低、2~3世代が住み続けられるようにする(機器の更改や、リフォームを予め見込んで)⑥中央省庁の改革(組織的改革・抜本的な待遇改善・施設の改善等)⑦教育の改善(制度と待遇)⑧デジタル化の今以上の推進 ⑨必要な法改正のスピードアップ、等々が考えられる。
少なくとも、これだけの事が出来れば、現状を認識し、「世の中が変わった」と思って貰えるのではないだろうか?