いたずら好き同士

買い物から帰ってきて、洗面所で顔を洗っていると、娘が部屋から出てきて、廊下をこっちへ歩いてくる足音が聞こえる。ところが、なぜか近くに来た頃合いに、足音がふっと消えた。

「何か(いたずらを)たくらんでいるな」と思って、洗面所の端から廊下の方をうかがったら、娘が廊下の方からこっちをうかがっている顔とにらめっこ状態になった。はは、この親にしてこの子あり。

メダカ

テレビの自然紹介番組を一人で見ていると、メダカの映像が出てきて、絶滅が危惧されるとの解説。そばを通りかかった妻に問いかける。

私「メダカって子供の頃にも見たことないなあ。あんたはどう」妻「見たよ。田んぼにいっぱいいた」

私「(うらやましそうに)ふーん。僕は都会育ちで周りに田んぼとかなかったからなあ」

妻「足がはえてくると気持ち悪いんだよね」

私「??? それって、メダカじゃなくて、オタマジャクシじゃないの」

妻「ああそうか。田んぼには、オタマジャクシもいたし、メダカもいたんだよ」

目ざとい同士

真っすぐな商店街を駅の方に向かっていると、はるか遠くに、こちらへ向かう娘の姿が見える。と思いきや、目ざとい娘は、私と出会うのを避けるためであろう、商店街にほぼ平行する別の細道に進路を変えた。

私も急いでそっちの細道に進路を変える。もう私と出会わないと油断していた娘であるが、私と出会ってしまい、「あんた、さっきお父さんを避けようとして曲がったでしょ」と言われて、ちょっと嫌な顔になった。今日は、私の勝ちである。

妻「柿って不思議な食べ物だね」

私「???」

妻「水分が多くて、口の中で消えるようだよ」私「???」

妻「大根みたいだね」

私「今あなたが食べているのは、柿ではなくて、梨なんだけど」妻「あ、梨だった」