十一月六日(金) 晴のち小雨

新昌(シンチャン)村

サイトから車で北へ一時間の遠出をした。海洋調査チームの生態調査に同行という名目だ。朝十時少し前に韓電建設本部の本部長、行政部長、工事部長及び施工企業団所長らとともにゲストハウス前を出発、十一時には現場(岩の多い海岸)に着いた。

漁村の名前は「新昌(シンチャン)」(著者の当て字)、映画館もある比較的大きな街という印象。途中の北青(プクテヨン)市に比べれば見劣りはしたが。GBからも孫(ソン)副局長らが同行。

車中では主として学位制度が南北両国でどう違うかとの話で盛り上がり、海岸で一緒に昼食の弁当(焼酎付き)を食べるなど、双方とも半分ピクニック気分であった。途中でGBの金澤龍(キムテギョン)副局長も徐(ソ)代表と一緒にひょっこり現れ、本当に仕事をしているのかを偵察に来たものの、我々が提供した即席ラーメンと焼酎で「買収」されてしまった。

修士号はない

北の学位は、学士の上が博士で修士はないとのこと。博士をもらうためには研究所で論文を書かなければならない由。研究員や教師は級によってランク付けされており、給与にも差があるそうだ。博士号は名誉のみで給与とは関係ないとのこと。


1 過去(一九六〇年代)にソ連が北朝鮮で原子力発電所建設に協力していたことがあるが、その当時に使われていた建物等がKEDOのプロジェクトでも再利用されており、その一つが「東海原子力発電所」と呼ばれているらしい。

 

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