【前回の記事を読む】働きながら資格を取るには?行政書士、宅建、マンション管理士、管理業務主任者同時合格者が、一生使える試験勉強法を徹底解説!
第1章 「資格試験」に合格するための勉強法とは?
1 勉強法の「定義」
そもそも、「資格取得のための勉強法」とは何か、それを定義することから始めたい。
「勉強」というと、「とにかくテキストを読み、問題を解いていく」というイメージがあるだろう。最初はモチベーションが高いため、「このまま勉強すれば試験に合格できる」と思うものである。
だが、そのような漠然としたイメージのまま取り組んでいると、何日かすると「勉強時間がない」「なかなか覚えられない」「勉強してはいるものの、効果が上がらない」と悩み、勉強を止めてしまうということもあろう。
では、どうすれば、勉強の継続に立ちふさがる「壁」を乗り越えることができるのか。それにはまず、「資格試験における『勉強』とは何か」を考えることから始めていきたい。
まず始めに、「毎日勉強すること」が必須条件ではない、ということである。
これを読んで驚かれた人もいるだろうし、読者の中には、「勉強癖をつけないと、勉強は進まないのではないか」という意見もあろう。
だが、日頃働いている人が、コンスタントに勉強する時間を確保することは、現実的に難しい。また、「勉強しよう」と気合いが入っていても、急な仕事、クレーム対応、急な付き合い(接待や上司・同僚との飲み等)等々、想定外の予定変更は日常茶飯事、という人もいる。
そのような人に対し、「毎日勉強せよ」といったところで、かえって「勉強できない日」ができてしまうことにより挫折したのでは元も子もない。
本書でも度々言及する通り、「勉強を積み重ねること」は大事であるものの、実際の「勉強のスケジュール」については、そのときどきの事情に応じ、柔軟に対応できることが肝要である。それには、一週間、一か月、試験当日までといった長期的視点に立ち、「点でなく線、線よりも面」という意識をもって勉強に取り組むことが肝要である。