では、「点でなく線、線よりも面」というのは、どういうことか。

「人間というものは、一度切り勉強したところで、忘れる生き物である」

という大前提を認識することから始まる。だからこそ、「勉強した内容を忘れてしまう前に復習すること」が大事になる。その「勉強内容を忘れてしまう前に、どのような方法で、どのような間隔(タイミング)で勉強すればよいか」を示すことが、本書の最大のテーマと言っても過言ではない。(図1)

一回の勉強で覚えられれば、確かに楽であろう。だが、現実的にそれができないのであれば、「効果的な復習」を行うことで着実に実力をつけることこそ、資格試験の合格への近道である。

イメージとしては、「新しく得た記憶を上塗りし、確実に記憶を強化させる」という表現がピッタリであろう。「一度勉強した内容を、忘れる前に復習をする」という形で勉強を進めていく、というのが基本的な考え方である。

ここで、資格試験の勉強について、頭に入れていただきたいことがある。それは、

「資格試験の勉強は、『新しい知識の吸収』と『覚えた知識の強化』を並行して進める必要がある」

ということである。