唯一、仮設商店「石巻まちなか復興マルシェ」にて若者たちが元気に働く姿に心が奪われた。震災を乗り越えようとするパワーをその若者たちに垣間見ることができた。

大型店舗が集積している石巻駅から北西約4km内陸にある蛇田地区は郊外型として以前より商業施設が増えている。石巻市ホームページに公開されている復興の基本的な考え方。石巻市では平成25度まで復旧期、平成26 年度~平成29年度まで再生期、平成30年度~平成32年度まで発展期と称し、復興に向け活動を進めている。

2014年11月:石巻日和山から北上川中州を望む
2014年11月:石巻まちなか復興マルシェ。元気な若者たちがいた

【2019 年 8 年目の検証より】

旧商店街は復興が進んでいるが新築店舗は見受けられず空き店舗が増えたようだ。震災以前から今日までも商業施設は郊外型として蛇田地区に移っていた。北上川の中洲の石ノ森萬画館は復興していた。

その向かい岸に堤防と一体になった商業施設「いしのまき元気いちば」が 2017年6月にオープンした。自分が関わったこの施設は地元農産物や海産物、飲食店と複合された施設である。支援してくれた全国各地、ご当地商品を販売するコーナーを設けたその姿は物産館を呈している。

この周辺は生活者も多く最寄り品の買い物客が予測される。中心市街地商業施設の中枢になるであろう。事業の中心となって復興に尽力した副社長の松本様から震災前、震災後の石巻の様子をお話しいただいた。

「下を向かない、笑顔を絶やさない」

その言葉ににじむのは、「石巻を元気にするぞ」という使命を背負って立つ人の思いであった。