はじめに
はじめまして、こんにちは。
私は、自閉症児2人のひとり親をしています。
――1979年生まれの私。
――特別支援学校に通う2009年生まれの娘と、特別支援学校に通う2011年生まれの息子。
みなさんの周りには、自閉症のお子さんを育てている方がいますか。その親御さんが、具体的にどういったことで困っているかどうかを聞いたことがありますか。
みなさんの周りにいる自閉症を抱えたお子さんと、そのご家族が困っているときにはどうしますか。
どうしていいのか分からず見守りますか。
自分には関係のないことだと思いますか。
それとも、声を掛けてみますか。
そのどれもが、人によっては勇気がいることだと思います。
自閉症児とは、社会的なつながりやコミュニケーションの仕方に独特の特徴を持ち、特定の状況や刺激に対して敏感に反応したり、特定の興味や行動にこだわりを持ったりする子どもたちです。
とはいえ、一人ひとりが異なる特性を持っており、親にとっては「こうすれば必ずうまくいく」という単純な答えが見つからない日々の連続です。
しかし、その個性に気づき、理解を深めるほど、彼らが見せる独特な視点や純粋さに心を動かされます。自閉症は困難を伴う一方で、彼らと向き合うことで、私たち親も成長し、新しい世界を見る機会をもらえると感じています。
最近は、発達障害に関する理解も広まりを見せていて「パニックになったり、奇声を上げたりする子がいる」という認識は広まってきてはいます。
しかし、そのときに一緒にいる家族がどんな気持ちになっているのかを知ってくれている人は多くありません。