フォルメッロ

ヴェイオ州立公園の考古学地域を抜けてしばらく田園風景の中を歩く。やがて住宅の数が増えてくると、そこがフォルメッロの街である。

フォルメッロの中心部には中世の旧市街が残っており、広場にはキージ宮やサン・ロレンツォ・マールティレ教会がある。内部に入ると木製格子の天井が重厚感を与えている。

サン・ロレンツォ・マールティレ教会。この教会の設計者はミケランジェロの協力者であるグイデット・グイデッティと見られている。
キージ宮に保存されている古代ローマ時代の石棺

キージ宮は現在、地域の博物館兼図書室として使われており、1階の近代的な図書室の隣には、古代ローマ時代の美しい彫刻がある石棺や考古学地域からの貴重な出土品が展示されている。

正に古代と現代が同居している場所だ。フランチジェナ街道を記念して最近造られた階段を上ると、屋上からは、素晴らしい眺望を楽しむことができる。

街の入口には、18世紀に作られた泉であるフォンタナ・ディ・フォルデポルタがある。今も豊富に水をたたえており、1950年代まで、フォルメッロの住人の主要な水源だったそうだ。

ただ、ある種のミネラル分が豊富で、定期的に飲み続けると歯に黒ずみができてしまうらしい。

キージ宮。旧市街の広場に面している。隣の教会 は、サン・ロレンツォ・マールティレ教会。
キージ宮屋上から南方向の眺め。
緑が広がっている辺りが旧ヴェイイであり、その先はローマ市内。
フォンタナ・ディ・フォルデポルタ。 泉の前は広場になっている。

 

👉『巡礼の道・フランチジェナ街道』連載記事一覧はこちら

【イチオシ記事】「もしもし、ある夫婦を別れさせて欲しいの」寝取っても寝取っても、奪えないのなら、と電話をかけた先は…

【注目記事】トイレから泣き声が聞こえて…ドアを開けたら、親友が裸で泣いていた。あの三人はもういなかった。服は遠くに投げ捨ててあった