老齢基礎年金は、加入者の受給額の計算が、加入期間に従って同じなので、老齢基礎年金のみを繰下げ受給した場合で、損益分岐点を分析します。図22では、何歳になるまで繰下げた年金を受給できれば、受給総額として得になるのかという損益分岐点を表にしてみました。
図22でわかることは、繰下げした年金額を12年間受給すると、 65歳から年金をもらっている人の受給総額を追い越します。70歳まで60カ月繰下げした場合を想定しますと、70歳から12年後の82 歳で、65歳からの本来支給の年金額を追い越します。
年金の繰下げ受給を活用して、今後の働き方を想定し、具体的にシミュレーションして年金受取見込み額を把握してみましょう。
注意すべき点は、老齢基礎年金だけを繰下げている場合は、加給年金を受給できます。加給年金は、厚生年金とセットで受け取る年金ですので、厚生年金を繰下げている間は、支給停止となることを知っておきましょう。