【前回記事を読む】【大企業「新規事業がうまくいかない」人必見】 狙うべき領域、採るべきやり方とは? 単独から業務提携、スタートアップ買収まで…

1章   大企業が繰り返す茶番劇の正体

この章では、大企業の特性を共有した上で、大企業における新たな事業創造のやり方や狙うべき領域選択の間違いを指摘していきます。

大企業のステージ

大企業とは何か。

もちろん、さまざまな定義がありますが、ここではイノベーター理論を基に説明します。イノベーター理論とは、新製品などの市場における普及の過程を示したもので、それぞれの普及段階での採用者をイノベーター・アーリーアダプター・アーリーマジョリティ・レイトマジョリティ・ラガードという5つのグループに分類しています。

大企業とは、図の右側に位置するラガードまでを顧客とする企業を指します。図の左側に位置するイノベーター、アーリーアダプターは、対象の製品・サービスを熱狂的なファンとして使いこなし、ポジティブな要素を強調してくれるユーザー層になります。

一方、ラガードはリテラシーが低く、保守的な気質を持っている層で、ここまでを顧客とすることで、顧客の数は膨れ上がり、社会に与える影響が大きくなるのです。