1月12日(土)
●ルームメイトSanti
ルームメイトSantiは立派な大人。大人に向かって失礼だけれど童顔で笑顔がかわいい。Santiはマレーシア出身ということは日本にも近い。
でも、マレーシアはスペイン語だったかなぁ、と調べて見なくてはと思いつつそのまま。なかなか聴き取りにくいスペイン風英語だけれど感じが良く、よく話しかけてくれる。
ところであなたの住んでいる場所どこだいとグーグルマップを出して聞くと喜んで教えてくれた。「ここです、Valenciaバレンシア」。「ああそうかぁ」。
バレンシアをマレーシアと聞き違えていたのだ。納得! Santiはスペインのバレンシア出身。マレーシアとは全然関係がなかった。
天気がよく日差しが気持ちよい。早速布団を干す。そして朝食の準備中にチラッとテラスを見ると布団がない。マルタの天気の特徴は風にある。
ちょっと前まで穏やかと思っているといきなり風が吹き始める。布団は風で吹き飛ばされていた。それを取りに行くのに300mくらい大回りしなければならない。この家の造りを知ることができた。
夜空が美しい。オリオン座が見えている。遠く離れた日本からも見えていた。当たり前だけれど不思議な気持ちだ。テラスは広い。
そこから180度見渡せる景色は何と言ったらいいのだろう。そこに立つとマルタの人たちの生活の息づかいが感じられる。高速道路ではない幹線を車がひっきりなしに通り過ぎていく。
遠く谷沿いの道を路線バスが走っている。すぐ下を見ると住民がゆっくり歩いている。昨日の賑やかさの後、若者達は静かになっている。朝まで続いたパーティーで疲れたのだろう。静かな夜。
少しは自分も楽しまなくてはとギターをもってテラスに出た。日本では考えられない暖かさ。外でギターが弾ける。夜の静かさに合わせて音を出す。
長方形のテラスは舞台のようだ。星空に向かって静かに歌う。少しずつ大きくなって来たのか、近くの家の飼い犬が「ワンワンワン」。「いいぞ!」と言っているのか「止めろ!」と言っているのか? 止めた。