評論 詩 生きる 死 2025.07.09 【詩六篇】「祖父母 父母 弟 旅立ちの準備 遺言だけでいい 事実・存在だけでいい そんなものしか残せない」 落葉松 落葉松を植えた 将来の為 何になる 焚き付けの薪 無心な作業 握り飯で未来を想った 老いて何のための作業だった
小説 『おとこと女』 【新連載】 澤村 涼一 「最近何か面白い本、読みました?」…迷った結果“三島由紀夫”と答えたが、語りすぎた…数秒の沈黙の後、彼女は唐突に…… 「あっ、一ノ瀬(いちのせ)さん、最近何か面白い本、読まれました?」一ノ瀬が食堂で夕食前と夕食後の配薬の準備に取り掛かっていると、同じく食堂で夕食に向けた配茶の準備をしていた川名香澄(かわなかすみ)が声を掛けてきた。一ノ瀬はちょうど配薬の開始において既に食堂のそれぞれの席で待機している入居者の内、どの入居者を皮切りに配薬をスタートするか、ある程度開始の順番の目星を付けたところで、それ以外のそれぞれ…
小説 『新事記』 【最終回】 吉開 輝隆 天上界のすべての山々が、突然火柱を上げた…呆然と見上げる素の神の耳に届いた“大音声”とは… 【前回の記事を読む】地球の誕生は46億年前といわれているが、天地の創成は、そのような数字でいいあらわせるものではなく…青天(せいてん)の霹靂(へきれき)(晴れ空に、突然の雷鳴)とは、このようなことであろうか!!!後光に映える天地創成の三山が、いきなり、それぞれの頂上から、大鳴動を轟(とどろ)かせ、噴煙のなかに、火柱を立ち上らせたのである。いや!いや! それどころではない。素の神が動転(どうてん)…