いよいよ小学校卒業式がやってきた。小学校卒業と共に家政婦さんも卒業である。本業の介護関係の仕事で手が回らなくなり、年齢的にも無理はできないとのことだ。
卒業式の終了後は我が家でささやかな息子の卒業祝いとお世話になった家政婦さんのお別れ会を催した。
あっという間の十二年であり、充実した十二年でもある。先輩たちから子育てはあっという間に終わるから日々大切にしなさい、と言われていたが、想起すればただ時間を過ごしていただけだと痛感する。
しかしまだまだ波乱万丈の人生は続くのである。
中学生になった息子の協力を得て生活は順調だった。息子は掃除以外何でもできるようになったが、どうしても掃除だけは未だに不器用で、ひとり暮らしをしている現在の部屋はごみ屋敷に近い状態になっている。
これは母親ゆずりなのかと思ってしまう。思春期に突入した息子は親より友人関係を大切にするので、一緒に過ごした時間は短くなった。私はどちらかというと今まで参加できなかったPTA活動の協力や部活動の親の会の大人と関わることが増えた。
中学校生活は三年と短いので、瞬く間に卒業がやってくる。卒業式を控えた前の日の出来事は私の人生を更に一変させた。
平成二十三年三月十一日、東日本大震災。
次回更新は7月8日(火)、11時の予定です。