【前回記事を読む】三歳の息子が「ママにしかられるから……」隠したシーツ――育児を任せきりにした自分を猛省したが手遅れだった職場で業者と年度末の会計のことや来年度のことなどを電話で忙しく且つ和やかに相談していると、一瞬にして大きく揺れ始めた。激しい揺れの中、一旦受話器を置くとコピー機や書架などが次々に倒れて、今まで聞いたことの無いサイレンが職場に鳴り響いている。立ち上がろうとしても立てない。机の下…
[連載]一人十色
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エッセイ『一人十色』【第4回】イドゥルギ ヒロ
やっとの思いで到着した家は一階が津波の被害で泥や大木で覆われている。息子はそこには居なかった
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エッセイ『一人十色』【第3回】イドゥルギ ヒロ
三歳の息子が「ママにしかられるから……」隠したシーツ――育児を任せきりにした自分を猛省したが手遅れだった
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エッセイ『一人十色』【第2回】イドゥルギ ヒロ
「息子の顔が見たい」と言う妻に、私は「後でゆっくりね」と言ってしまった。だがそのあと妻は意識を失い、我が子に会えないまま…
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エッセイ『一人十色』【新連載】イドゥルギ ヒロ
「至急病院に来て欲しい」妊娠した妻の病院から電話があった。病院に飛ぶと、妻は集中治療室の中で......