送信メール:元気発進 36号
送信者:永吉 大洋
宛先:《中川町役場》
送信済:01/01/18 午後8:58

昨日の17日、6,432人の命を奪った阪神・淡路大震災から、丸6年を迎えました。

夜のテレビの特集番組では、震災で両親と兄弟を失い、祖父母に育てられた男の子が、祖父をパパ、祖母をママと呼び、両親の写真には決してパパママと呼びかけない様子を、放映していました。

孫と相撲をとるパパ役の祖父は、もう頭も白く禿げ上がり、すっかり老人でした。

男の子にとっても、祖父母にとっても、震災という運命に翻弄されながら、必死にこの6年間を生きてきて、またこの後も心の傷を抱えながら生きていくのでしょう。

ご老人夫婦には、この子のためにもいつまでもお元気で、そして男の子には、強く逞しく生き抜いてほしい……と祈らずにはいられなかったスペシャル番組「いのちを見つめる子供たち」でした。

今朝の新聞は、森総理が追悼式に欠席したことを報じていました。残念なことですが、風化は音もなく静かに、そして確実に忍び寄ってまいります。

悲しみや苦しみは、当事者だけがいつまでも心の奥に、大切に持ち続けていくものなのでしょう。悲しみや苦しみを受けた分だけ、人間は強くなっていけるのかも知れません。

犠牲者を追悼して灯された6,432本のロウソクの灯を、テレビ画面で見つめながら、そう自分自身に言い聞かせました。