また、4人とも一つの仕事を一生やり抜くというのではなく、世の中の流れや自分の関心の変化に従って、転職に次ぐ転職をしている。

そこで今回は、それぞれの気持ちの変化と並行して、その原因となった産業界の変化、特に技術の発展について詳しく見ていきたいと思う。

まず、私と息子がどのように転職したかお話ししよう。私は、大学→大企業の研究所→ 画像処理ビジネスの小さなベンチャーへ。

息子は建築→インターネットビジネス→技術経営へと変わった。今回、その転職の過程を見直してみた。何を見て、何を考え、そしてどのような決断をしたのか――。

これから人生計画を立てようとする若い人たちの参考になることが多少ともあればと思う。

インターネットやテクノロジーの発展という社会のデジタル化の影響により、仕事や交流のスタイルが変化してきている。

リモートワークやオンラインビジネスが普及し、場所や時間にとらわれずに活動できる機会も増えてきた。そのような労働環境の大きな変化を産業革命と対応して考えてみる。

いままで大きな産業革命は4つあった。第1、第2は蒸気機関・電力などのエネルギー関連である。そして第3、第4はコンピュータやインターネット関連である。

さらに、この本を書き進めているうちに、チャットGPTや画像生成AIなどが一般的になってきた。第5次産業革命ともいわれはじめている。働き方が大きく変わる可能性が大きい。