その一方で「異常はない」「年のせい」「手術の対象外」「心因性」と言うだけの医者たちには憤慨しています。

腰痛は「ありふれた」病気です。かく言う筆者も30代には椎間板ヘルニアに悩まされました。勤務先の病院でぎっくり腰となり、ストレッチャーに乗せられてレントゲン室の前で待機させられていると、その隣へ自分が執刀予定の腰痛患者さんがストレッチャーに載せられてきて、私の姿を見ていたく同情して下さった(そして、とても不安そうだった……)という、笑うに笑えない話もあります。

「ミイラ取りがミイラになった」わけですが、このようなエピソードは腰痛の高い有病率を考えれば、世界中至るところに転がっているかもしれません。

腰痛になったら、皆さんはどうしますか? 「腰痛なんてありふれた病気、開業医や整 6 骨院(接骨院)で充分」と思われますか?

それとも「テレビで〝本当は怖い腰痛〟をやっていた。がんかもしれない。見逃されたら大変だ! 大病院にかからねば」と考えますか?

あるいは「ネットや本を読めば、原因は椎間板ヘルニアだとわかる。だから椎間板ヘルニア手術の名医を探そう」と行動しますか?

はたまた高野さんのように「治療名人」を求めて、あてもなくさまよいますか?


(1)「全然美味くないのにオヤジが自信満々のラーメン屋は多い。オヤジは『うちの店の客は皆美味い と言っている』と言う。でも、実際はまずかったら行かなくなるだけ。店に行くのはオヤジの味が好きだという客、ただ近いから来る客、ラーメンならばなんでもいい客だけになる。そしてオヤジ本人はこの事実に気づかない」という〝理論〟。

 

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