【前回記事を読む】「起きろ!」教師はナルコレプシーの生徒のもみあげを引っ張って起こし、教室の後ろに立たせた。……だが生徒は「感謝でいっぱい」

モチベーションに変えた大学生の私

大学へ進学すると一人暮らしも始まり、今までとはまったく異なる環境の中での生活がスタートしました。大学での講義は専門的な内容のものが多く、講義時間は、高校と比べ長くなりました。

さらに、まったく知らない新たな専門知識を一から学んでいくため、講義中に寝ていてはまったくついていけません。講義の内容についていくために高校までとは比べものにならないほどナルコレプシーのコントロールに苦労しました。

一方で、忙しい大学生活の中でも、サークルや飲み会、旅行など高校生の頃に思い描いていた生活は、同級生の中でも人一倍経験することができたと思います。

入学当時の私は、ナルコレプシーだからという理由で諦めていたことがたくさんありました。その最たるものが恋愛です。恋愛というものは、病気があると分かっていたら付き合う人なんていないと思っていましたが、当時好きだった方と付き合うこともできました。

他にも講義をサボったことが見つかって、友人と一緒に追いかけてくる先生から走って逃げたり、試験前に友人と泊まり込みで試験勉強をしたり、お金を使い果たすほどライブに行ったりと、とても充実した大切な思い出がたくさんあります。

大学生活の中でも、大きなターニングポイントとなったことがあります。これがなかったら理学療法士になっていたかどうか分からないほど、私にとって大きなターニングポイントとなりました。

理学療法士の養成校ということでカリキュラムに臨床実習が組まれています。臨床実習では今まで経験もしたことのないナルコレプシーとの葛藤がありました。