そんな中、時代の象徴であるスマホのアプリの中にMatcherというユニークな無償のマッチングアプリが存在する。平たくいうと、就活生とボランティアで掲載している社会人就活相談者をマッチングするプラットフォーム。学生が意中の社会人に申し込み、マッチングが成立するとZoomなどを通じて個別面談をするという形式である。

当の私は二〇二一年四月に、「悩み事、相談事を受け付けます」と登録。自身の大学4回生の息子が22卒就活生だったこともあり、息子に〝オヤジ、こんなん好きやろ?〟と紹介されたのがきっかけ。

そこから、連日全国の学生達からの予約を受け付け、結果的に二〇二二年五月中旬時点でおおむね三百名超、北は北海道から南は九州まで、北海道大学、岩手大学、東京大学、早稲田大学、慶応大学、明治大学、法政大学、立教大学、専修大学、東洋大学、京都大学、大阪大学、神戸大学、大阪公立大学、同志社大学、立命館大学、関西学院大学、関西大学、京都産業大学、龍谷大学、広島大学、九州大学、熊本大学、立命館アジア太平洋大学、西南学院大学等々、他地方の国立、公立、私立大学、全国の様々な就活生達からの申し込みを受け付け、加えて海外に留学している学生達からも一部申し込みを受け付けて相談に応じており、多い時期は一カ月先まで予約が埋まっている。

23卒採用就活の佳境に差しかかった十二月から三月にかけてはほぼ毎晩、一回一時間半~二時間といった時間を学生達と向き合っている。

予定がパンパンに埋まっても、学生が掲載しているプロフィールに目を通し、どうしても早く相談に乗ってあげたい学生に対しては、週末や祝日の朝九時に受付をねじ込んで、一日にダブルヘッダー、時にはトリプルヘッダーで臨むこともある。

 

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