①同じ姿勢を続けるため血流が滞ってしまう
肩関節は背中側の一部を除き、いろんな角度に自由に動きます。ところが、不得意な角度もあります。
パソコンで作業しているときの姿勢、美容師さんや理容師さんのハサミを持った仕事中の姿勢、学校の先生が黒板にチョークで書いているとき、キッチンで食材を切っているときなど、肩の関節と手首の関節の高さがほぼ同じの「中間位(ちゅうかんい)」という姿勢が最も肩に負担がかかります。両手を前に出して「前にならえ」の姿勢と、「気を付け」の姿勢をやってみてください。「前にならえ」のほうが肩に負担がかかるのがわかると思います。
現代を懸命に生きる皆さまは仕事でも家事でも特定の姿勢を長時間続けることが多くあります。こまめに休憩を取って、ストレッチをしたり、肩の関節を動かしたりすることが大切です。また、デスクワークが肩こりの原因の場合、ポジションを変えることが大変有効です。肩と手首の高さの差が大きいほど肩の負担が下がるので、机の高さを下げる、もしくは椅子の高さを上げると肩の負担を軽減できます。机や椅子を変えられない場合は、椅子の上に分厚いクッションを置くといいでしょう。

工夫した持ち方 普段の持ち方
姿勢を工夫することも有効です。例えば車の運転の場合、車のハンドルを持つには、教習場では二時と十時の位置で持ちましょうと習いますが、高速道路上などハンドル操作が少ない場合は、逆手で下の位置で持つと楽になります。
つらいなあと思う普段の姿勢を一工夫するだけで、大きく負担を減らすことができます。