【前回記事を読む】三年前、経営など他人事だった私が思いがけず組織の代表に!「社長ってなにすればいいの?」と何も分からなかった私だったけれど…
2 秋空
良い天気だ。ソーダ色の空、秋雲のグラデーション。初秋の空は秀逸だ。明け方の良くない夢も、空を見上げれば、今日という1日が悪くない日だと信じることができる。
雲の形と、白の濃度からたくさんのことを妄想する。空のてっぺんから、目に入る地平を眺めて、地球の丸さを確認する。
未来を描く映画では、空気が汚染され地下に潜って生活し、澄んだ空気に感動する場面が出てくる。タイムワープをして現代に降り立った登場人物のように、深呼吸をする。
「きれいな空だ、空気が澄んでいる、世界は素敵だ」と呟くと、そばにいた人が怪訝(けげん)な顔をする。
手を上げて背筋を引っ張り上げ大きく伸びをする。身長155センチの私が、160センチくらいになれるみたいに。 明け方に見た良くない夢を頭から振り払う。
忙しくても、多少頭痛がしていても、「大丈夫、今日も良い日」。自分に言い聞かせて足を踏み出す。
さあ、今日も1日がはじまる。空はみんなの味方、私も大丈夫。今日も1日できる限りのことをしよう。
会社も受講生も先生もスタッフも、父も母も誰か知らないみんなも、澄んだ空みたいな良い1日となりますように。
