【前回の記事を読む】テレビから見えてくる人間そして、日本人の特性。コロナ禍に度々放送された家族ドラマは何を映したのだろうか―

第1章 テレビに映る日本の風景と周辺国の文化と特徴

家族ドラマには日本人の幸福が映っている

友人はイギリスも天気予報を放映しているが「イギリスの気象情報は数が少なく、少ない中でも異常気象や環境汚染の話題を絡めて放映している」と話しています。

友人が言っている話を受け、私は日本のテレビを注意して見ていると、確かに天気予報と食べものや歌手の唄、そして家族ドラマがよく放映されている事に気付きます。

私たちは日常生活で挨拶代わりに「今日は寒い、暑い」「天気が良い、悪い」等の会話をよくします。

だが、話はそれで終わり、日常の会話をするようになります。確かに私たちは、二酸化炭素や環境汚染の話をする事が余りありません。

私たちが同じ内容を繰り返すテレビを見飽きもせず見続ける光景、私はここに「日本の文化」が存在していると、見立てています。

文化の意味を辞典で問い質してみると、文化は「皆が生きるため無意識に従う習慣だ」と記されています。

私たちが通り一遍の番組を見飽きもせず見ている光景は、日本人が文化を見て「安心」し、自分たちの「幸福」を実感している事に、外ならないと思います。

だが、皆が安心して無意識に従う文化は、その分「異文化」で生きる外国人は、距離を置き、違和感を持つようになるようです。

友人の「日本のテレビが同じものを放映する傾向が強い」との指摘は、異文化に生きる外国人からの「日本人への素直な気持ち」を言っている事になります。

文化は皆が安心して無意識に従う処があります。だが、異文化で生きる外国人から見るとそうともゆかず、中でも近隣の国々から見ると、隣国の文化は煩わしく感じ、反って厄介な代物へとなる処があります。

次稿では、日本の近隣に存在する国々の文化と特徴に目を向けて話をしてみたいと思います。