1.3 命(意識)
価値がない世の中における命(意識)の奇跡を考える
まず自分の本能について理解する
津村:価値がない世の中なのですが、そこに基準がないとさすがにまとまらないので、あなたの命(意識)があることの、〝その奇跡〟を基準に思考実験をしたいと思います。
学生:命(意識)の奇跡?
津村:あなたが、今生きている意識を持っていることは奇跡だとは思わないでしょうか。死んだらなにもなくなるけど、生きている自分は奇跡的だと思わないでしょうか。例えば、ご先祖の一人でも子供を産む前に死んでしまったら、今のあなたと同じあなたはいなかったのですよ。
全体的にいうと、進化の過程など(雑ですが)で、なにかが違えば、今のあなたと同じような命(意識)は生まれなかったわけで、今、あなたがその命(意識)で生きていることは、唯一であり、貴重な奇跡です。その奇跡がなければ、私とのこのような会話もなかったのですよ。
学生:なんだか、まだうまくのみこめませんが、この自分が自分であるのは確かに奇跡的な感じがします。ただ、その奇跡の価値を考えるとわからなくなります。
津村:死んだらすべて無になる世界では、どんな価値も定義はできません。しかし宗教などでは、あえて死の世界を定義してから、生き方や生きがい、生きる模範を示すことが一般的ですよね。
繰り返しますが、ここでは、もしあの世がないとしたらと仮定し、生きる価値がわからない中においても、自分が自分であるのは奇跡的であるというところから話を始めるスタンスをとっています。
学生:答えがないので、仕方ないので、いろいろこじつけて答えを出そうとしている中で、先生なりの答えを出そうとしているのですか?
津村:その通りです。
学生:まだ答えのないことに不安はありますが、どういう展開になるか少し興味が出てきました。
参考図書2. 火の鳥2 未来編 手塚治虫 (著)、 角川文庫、2018
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