◎脳波検査

「脳の検査といえば?」と質問すると、「CTやMRI」と答える人が多いと思います。確かに脳の形をみるにはCTやMRIが有効です。しかし脳が実際に活動している様子をみるにはそれだけでは不十分です。

[図3]けいれんの患者さんの発作のないときの脳波

[図4]同じ患者さんの脳波。発作(右不全片麻痺、左への共同偏視、四肢・頸部に間代性けいれん)後まもなくの脳波:各誘導に左右差(左に徐波)あり

脳が活動するときは電気が発生しますが、この電気を頭の皮膚上で検出するのが脳波検査です(図3~4)。「けいれん」などが生じるような異常な電気活動はないか、「意識障害」のとき脳がどのような活動をしているかなどを調べていきます。

脳波を記録するために頭に22個、両手に1個ずつ電極をつけていきます(10分~15分)。電極をすべてつけ終わったら、部屋を暗くして脳波を記録していきます(10分~30分)。脳波はリラックス状態で記録するのが望ましいです。決して痛い検査ではないので、力を抜いて楽な気持ちで受けてください。

[図5]同じ患者さんのMRI。左側頭葉・視床・前頭葉に拡散強調画像で高信号域(脳梗塞)を認める