花びらのあふれて流るる街川の
水上の桜幾日をふぶかん
満潮に押さるる街川さかしまに
花びら浮かべしづかに流るる
びょうびょうと風吹く街の花ふぶき
まぶたを閉ぢて歩みあへずも
季節に誘われ土地を巡る尊きいのちを三十一字に込める
最北の地で懸命に生きるウトウ、渚を目指していっせいに駆ける子亀……曇りなき目で見つめたいのちの輝きを綴る短歌集を連載にてお届けします。
花びらのあふれて流るる街川の
水上の桜幾日をふぶかん
満潮に押さるる街川さかしまに
花びら浮かべしづかに流るる
びょうびょうと風吹く街の花ふぶき
まぶたを閉ぢて歩みあへずも