第一部 認知症になった母の人生

第4章 いよいよ同居が始まった

さあ~始まる。

寄り道しました。同居介護当初の私たちの姿を振り返っておきましょう。

①まずはテレビを取りに自宅へ

母はテレビが好きでしたので、まずは母の自宅にテレビを取りに行きました。

②ケアマネに相談 介護保険の認定と在宅サービスの検討

これは重要ですが、まずやらねばならないことはケアマネ探しです。これからの同居介護の伴走者なので、気持ちが通じ合える方を選んでみたらいかがでしょうか。今のケアマネは相当教育も受けていて、ある意味の市場原理も働いているので、まず、問題になる方はいないと思います。

市区町村役場か地域包括支援センターで相談してみてください。介護保険では原則、ケアプランを作ってもらって初めてサービスを受けられるので、その意味でもケアマネは重要です。ケアプランの前には介護保険の認定です。母は転出した市で認定を受けていましたので、そのまま継続になりました。当初は要支援2、更新認定で要介護2になりました。

そして在宅サービス。ここはケアマネと本人、家族が話し合いながら決めます。原則本人が参加することになっていますが、実際は、本人の状況を熟知する家族がその責任で対応することになるでしょう。

当初のプランではデイサービス週4日でした。これは毎月、見直しますので、その都度、サービス量を多くも少なくもできます。ケアプランの作成料は無料ですが、デイサービスなどは、使ったサービスの1~3割(所得に応じて)の金額を負担します。母は見直しで月に2回、1泊2日のショートステイを組み込みました。これはケアマネの助言によるものです。

負担額は最大で(食事代などを含む。おむつは在宅でサービスを利用した場合は原則自己負担です)4~5万円程度だったと覚えています。母は遺族年金で12万~13万円を得ていましたので、経済的には何ら問題はありませんでした。

お金のことだけで言えば、「自宅介護」はまさに「コスパ」がいい。しかしその反面、家族のそれなりの負担もあるので、この辺をどのように理解しておくかでしょう。