「お子さんは男の子? 女の子? 今何歳なんですか?」と桜田が詮索する様に質した。
「男の子で今四歳ですけど……」と百合子が答えると
「ご主人は、海上自衛官なら洋上勤務があるでしょう? そして看護師さんなら夜勤があるでしょう? そんな時お子さんはどうされるのですか?」と訊ねると
「子どもが小さい時は母親に助けてもらいました。でも今、主人は海上自衛官ですが今は陸上勤務なので、私が夜勤の時は主人が息子の面倒見てくれています。昼間は私の勤務する病院に併設された保育所に預けてます」と子育てと仕事の両立の対応を話してくれた。そして
「私にも警部さんに質問させてもらえます?」と百合子に言われ
「ええ、別に構いませんけど?……」と答えると
「警部さんは独身ですか?」と問われ
「えっ、私は……バツイチで子持ちなのかな、一応……」と意味深に答えると
「一応?」と小百合が首を傾げたのを受け
「離婚してバツイチになったんじゃないの。主人が殉職したの」とおどけて答えた。
「えっ、殉職って?」と百合子が驚いたので
「白バイに乗っていたんだけど、取り締まり中に貰い事故に遭って亡くなってしまったの。それ以来、娘と二人暮らしなんだけど児童・母子福祉警察が結成された時、募集条件の中に婦警か女子自衛官という条件に合致していたので応募したら受かっちゃったから、……」と児童・母子福祉警察官となった経緯を語った。
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次回更新は11月30日(土)、8時の予定です。