2. 人との違い・良さを認め合う教育の重要性
2-5:英会話スクールの校長に赴任
この頃から、人のモチベーションをガツンとあげて、自信を持たせてこの世の中に羽ばたいていくような子どもたちの育成をしていけるようになりたいなと強く思うようになっていった。と、同時に発達障害児への指導にも積極的に取り組むようになっていった。
この学校の立て直し、そして斬新でわくわくするようなカリキュラムと新しい試みを毎日行い、全力で挑戦し続け駆け抜けた日々は、今の自分の基盤を間違いなく作ってくれたと言える。
そして何より、この世の中を「生き抜いていくために」何よりも大切なことは何か、ということに気づかされた。それは「自分に自信を持つ」ということ。どんなに才能があっても、自分に自信がなければこの世の中で自分らしく羽ばたいていくことは難しい。
逆に、たいして才能がなくても、スキルがまだ十分でなくても、自分に自信を持っていればいくらでも前に突き進んでいけるし、高みを目指すことができる。
だから、子どもたちが小さな成功体験を積み重ね、自分は大丈夫、自分はできるんだ! と自分に自信を持てるように日々試行錯誤しながら、わたし自身も常に前進、常に改善を繰り返し一緒に成長していけるようでありたい。そう常に願いながら走り続けていきたい。
2-6:自分に自信を持つ、ということ
わたし自身は、実際に自信を持っているのだろうか。確かに、「ハルちゃんってどうして自分に自信をもって堂々としていられるの?」とよくみんなに聞かれる。でも実のところ、わたしは自分に全然自信が持てなくて、落ち込んだりふさぎ込んだり、落ちに落ちることだって昔は多々あったし今だってないわけじゃない。
でも、確かに周りから見たらそうなのかもしれないなとも思う。
なぜそうなんだろうか。少し考えてみた。
「まず最初に、自分は勝ち組だ!」と思うようにしているということ。
これは大きいかなと思う。なぜそう思うのか。
まず、この世の中に生を受ける確率を考えてほしい。
1つの卵子に対して、精子の数は3億。そこから受精に至るのは、たった1つだけ。そこからちゃんとこの世に生まれてきて、そして今現在生きているということ。これは紛れもなく奇跡でしかない!
だとすると、この世に今生きているわたしたちは、確実に「勝ち組」じゃないだろうか。
そう、わたしたちは「勝ち組」なのだ。そして実は世の中に貢献できていないと思っているかもしれないが、知らず知らずのうちにちゃんと貢献しているのだ。
例えば、りんごを買うとする。そうすることで、そのりんごを作った農家の人たちの家計を支えていることになる。また、そのりんご自体も食べ物として生まれてきたのに、誰にも買われず売れ残って腐っていってしまっては自分の役割を全うできないまま終わってしまうことになる。
だからそれを購入し、消費することでそのりんごも貢献していることになる。そう考えたらわたしたち一人ひとりが確実にこの世の中に貢献していて、生まれてきた意味を持っている。価値を持っている。