僕の大学デビュー天下取り物語

「なにしてんの、それ?」

隆志は意外にも楽しそうに興味津々といった感じだった。

「いや、これは……」 

僕が戸惑ってると、村崎が今まで作ったデッキを差し出した。

「お前もやる?」

「やらんわ!」

隆志は笑いながら、ツッコんだ。講義が終わり、隆志が村崎にペンを返して、僕に言った。

「前言ってた合コンっていつなの?」

こうして隆志は仲間になった。オシャレで身長の高い関西人、新一郎。イケメンでガタイがよくてケンカの強そうな、隆志。そして、僕と村崎。

こうして農学部に目立ってる四人組のグループができた。花より男子の言葉を借りるなら、F4の誕生だ。F4のFはファームのF。農学部だから、そうだろう。

この四人で歩いてるととにかく目立った。新一郎と隆志がイケメンで身長が高いっていうのがほとんどの理由だろうが、仲間に加えて欲しいと、どんどん他のイケてるヤツらも集まってきた。人数も増え、僕のグループはあっという間に農学部の一軍になった。ちなみに看護科との合コンは散々だった。

始まる前はナースの卵だ!とみんなテンションが上がってたが、蓋を開けてみたら四人中三人の顎がしゃくれていて、一人は太っていた。でもそれはそれで楽しかった。外れだったなーと合コンが終わった後、みんなで笑い合った。