3章 人口減社会の持ち家取得のリスク

1 持ち家はリスク資産と考える

バブル経済が崩壊するよりも前の時代は、団塊の世代中心に、地価は間違いなく上昇するという土地神話が、根強くありました。図11から、東京都の住宅地の事例で、不動産価格指数の推移をみてまいります。

 

住宅地の価格は、1984年~1987年にかけて3年間で、3倍以上値上がりし、その後約20年かけてバブル経済発生前の価格に戻りました。

バブル経済崩壊後には、地価は値上がりするばかりではなく、下落することもあるというリスク資産の側面が認識されました。

2 高齢化、人口減少の影響

図12日本の将来推計人口の推移をみると、日本の総人口注が1億人を下回るのは、出生中位(死亡中位)推計に基づけば2056年頃です。

 

日本の将来推計人口とは、全国の将来の出生、死亡、国際人口移動に仮定を設け、わが国の将来の人口規模ならびに男女・年齢構成の推移の推計を行ったものです。