しるし

ヒトは言語を駆使する。言語は、感覚を指したり、実在物を指したり、固有名詞を使ったり、環境を自在に利用できる。言語は構文構成で言葉を自在に組み合わせられる。

一方、ヒトはそれ以前から、視覚的な形状でほかの何かを意味することも行ってきた。ジェスチャー、地面に書いた絵、壁画、象形文字、表意文字、アイコン、ピクトグラムなどの「しるし」である。

空間的な印は、指差しで特定の存在を指し、空間的配置でモノの組み合わせを示すことはできる。しかし、言語に比べて表現力が限定され間接的である。コンピュータのグラフィカル・インターフェイスに、アイコンがある。この視覚的なしるしの表現力も、当然、間接的・限定的である。しかし、多用されており、もはや乱用とさえいえる。