もちろん、①~③全てハイレベルを求めることは、現実的ではありません。僕自身が高いレベルかというと、疑問は残ります。ですが、この3つはとても重要です。
この中で僕が特に重視しているのは、①の決めるということ。「自分はこの道を進みたい」と、主体的に人生を送るためには、「自分で決める」ことが何より大切です。
では、「自分で決める」ためには、何が必要なのでしょうか。
それは、失敗が許容出来る状態になっているかどうかです。チャレンジには失敗が付きものです。失敗しても大丈夫と思える環境を整えることが、とても重要です。そのために必要なことは、「自己受容感」。
自己受容感とは、「ありのままの自分を受け入れる」ということです。自分の容姿、住んでいる環境、性格、その他全てを受け入れる。本質的には「自分は生きて良い、存在していいんだ」と心の底から思うことです。
このように自分の存在を認め、ありのままを受け入れる。これが失敗を許容出来る土台となり、意思決定出来るベースになります。自ら意思決定が出来れば、行動、修正に繋がりやすいです。これが自立のスタートラインになるのです。
子育てのゴールは、その後の行動を決める大切な方針です。何を目指して、子育てをしていくのか、是非ママと話し合っていきましょう。
②子育ては、正解を見つける、ではなく近づく感覚
先ほど、子育てのゴールは自立であり、自己受容感を育むために、承認することが大切と述べました。しかし、これはあくまで、現時点で我々夫婦が考えている一つの意見であり、未来永劫、絶対的な正解とは思っていません。もしかすると変わる可能性もあります。
このように思ったのは、息子の中学校の教頭先生から言われた一言がきっかけでした。当時、自分自身子育てにある程度自信を持っていました。そんな時、ひょんなことで、教頭先生とお話しする機会がありました。その時、僕はこんなことを言ってしまったのです。
「我が家の教育は完璧なんです!」
それを聞いた教頭先生から、お叱りの言葉を頂きました。
「教育に完璧はありません。生徒一人一人に、こんなアプローチが良いだろうと仮説を立て、トライ&エラーしながら、理想の関わりに近づいていくものなのです。完璧な教育なんて存在しません」
天狗の鼻をへし折るとはこのことです。僕は子育ての「正解」を知っている。実行していると妄想していた自分が恥ずかしくなりました。それ以来、このように考えるようになりました。
「今自分が信じ、実践している子育ては、もしかすると間違っているかもしれない。子育ては一つの正解を定義し、行動するのではなく、正解かもしれないあるべき姿に向かって、試行錯誤を繰り返し続けるものだ」
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