ここの学校は、完全なモールの中にあるのではなく、言わばビジネス街のビルの一角に入っているような形でした。したがって昼食をとるためのレストランが周囲になく、サンドイッチ風の軽食と飲み物を出す程度の飲食店が一軒あるだけでした。
そこもすぐに飽きてしまい、日本人はみな車で十分ほどのところにあるミツワという日本のスーパーマーケットの中に入っている飲食店に行って昼食をとるようになりました。
ミツワにはうどん屋さん、ラーメン屋さん、どんぶり屋さん、寿司屋さんなど十軒ほどの飲食店が入っていて、百五十人ほど入るイートインスペースは、昼食時にはいつも満席でした。
それ以外にも日本のレンタルビデオ店や、食器屋、携帯電話会社、旅行会社、化粧品屋、お茶屋などが入っていて、日本人スタッフが対応するためほんとに便利なところとなっていました。
カリフォルニアで生活するのにとても便利な日本語のフリーペーパーが何種類も置いてあり、中にはほぼリアルタイムでスポーツニュースが載っている、週に二回発行されるこれまたフリーのスポーツ新聞も置いてあります。
中でも一番助かったのは【羅府テレフォンガイド】という名の電話帳です。因みに羅府とはロサンゼルスの異称です。羅府テレフォンガイドは、ロサンゼルス、サンディエゴ、ラスベガスなどで多く読まれている無料のガイドブックです。
日本のスーパーマーケットの入り口に積んであるのですが、これが実に便利で、カリフォルニアで生活するために必要な情報はすべて英語と日本語で網羅されているといっても過言ではありません。
日本でいうところのタウンページに当たる部分には、レストランは言うに及ばず、日本語の通じる幼稚園、歯科医院、美容室、etc.
それにプラスして、アメリカ生活スタートアップガイド、アメリカのグリーンカードや市民権の取り方、陪審員制度、移民法、年金、引越し、マイホーム購入、掃除からごみ捨てに至るまで、交通事故や犯罪の対処法、運転免許証の取り方や学科試験の例題、英文の手紙の書き方、高校・大学入学準備、帰国子女教育から日本での就職についてなど、ありとあらゆる情報が網羅されています。
しかも毎年更新されているので、最新の情報が掲載されています。アメリカは訴訟大国ですので、弁護士事務所は特に一ページや二ページを使って大々的に広告を打っています。
五十パーセントを超える離婚率から考えても、弁護士事務所の需要は日本の比ではないと思われます。
【前回の記事を読む】アメリカで車の事故にあった時「絶対にしてはいけないこと」がある!? I am sorry法とは?