(二月・如月)
あなたにさようならをした白い季節
恵方の景色をみつめ これからの人生に思いを馳せる
(三月・弥生)
昼が夜に打ち勝つ瞬間
墓前で手をあわせ 澄みきった空に抱かれる
(四月・卯月)
葉桜のパワーが地上に緑をつれてきて
新しいランドセルがカタカタ鳴る 軽い足取り 嬉しい重み
(五月・皐月)
きらきらした陽射しのやわらかさ
空を泳ぐ鯉のように 自由に生きてね
(六月・水無月)
逆さまにつるされた てるてる坊主を指でつつく
静かに降りつづく すだれのような細い雨