イギリス
復旧活動に励む日々の中ではあったが、仕事で、お客様とかつてより計画していた商業施設の視察があり、震災から1か月後の4月12日は娘とイギリスへ行く予定があった。
しかし、4月11日17時16分、17分、26分と立て続けに震度6弱の地震発生。
私は、娘と翌日の夕方にイギリスへフライト予定で、成田市へ車で向かっていたところだった。東北道は通行禁止、国道4号線は交通の混乱が予測されたので、沿岸と国道の間の山間を車で移動した。22時到着予定のホテルには翌日午前3時に着いた。12日、フライト当日の朝8時8分、ホテルの8階で千葉県震度5弱に遭遇。成田空港への電車は動かず。
駅では繰り返す揺れを感じながら多くの人がタクシーを待っていた。自分たちも並んでいると、見知らぬご婦人から声を掛けられた。トランクを手に並ぶ父娘の姿を見て、ほうっておけないと思ったとのこと。結局そのご婦人が乗用車で成田空港まで送ってくれ、私たちは無事イギリスへ向かうことができた。
ヒースロー空港にて入国手続きで並んでいると、列をなしていた隣ゲートから「フクシマ」という声が聞こえてきた。一瞬青ざめた。汚染チェックで福島に関わる人の入国拒否のうわさが聞こえていたからだ。出身地を聞かれ福島でないことを確認されるとゲートを無事通過できた。
大英博物館には大きめの募金箱が設置されていた。湖水地方ウィンダミアやコッツウォルズなど日本人観光客の訪問地、行く先々のお店のレジの脇にも募金箱が設置されていた。