Ⅰ 歴史的概観

1.旧石器時代、新石器時代、青銅器時代(35万年前~前1000年頃)

ギリシアに最初の人類が到着したのは、前期旧石器時代です。マケドニアのハルキディキ半島にあるペトラロナ洞窟から出土した頭蓋骨は、35万年前〜40万年前のものと考えられています。

ただし、彼らの生活の痕跡が増加するのは、旧人たち(ネアンデルタール人)の時代、つまり、今から約15万年前に始まる中期旧石器時代(約15万年前〜前6000年頃)になってからのことです。彼らは、ギリシア北部の山岳地帯で鹿やアイベックスを狩っていたとされています。

現生人類(新人)が出現するのは、ヨーロッパ大陸が最後の氷河期にあった後期旧石器時代(3万5000~1万年前)になります。氷床が後退すると気候は温暖で湿潤になり、海面が上昇してギリシアの景観は劇的に変化しました。

彼らが導入した作物(栽培小麦・大麦、豆類)や家畜(ヒツジ、ヤギなど)は、旧石器時代の狩猟採集生活よりもはるかに多い人口を養うことができ、新石器時代(前7000〜前3000年)には遺跡の数が急速に増加しました。また、この時代には土器の生産も始まりました。 

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